TCSがClaude専門の事業部門を新設
Anthropicは2026年6月11日、インドIT大手タタ・コンサルタンシー・サービシズ(TCS)との戦略的提携を発表した。TCSはAnthropicのAIモデル「Claude」の普及を促進する専門の事業部門を立ち上げ、自社の企業顧客へのClaude展開を担う。
TCSはまず社内向けにClaude活用を進め、5万人超の従業員がClaudeにアクセスできる環境を整備する。また、Anthropicが新モデルをリリースする際の早期アクセス権を取得し、自社エンジニアのAI活用スキルを先行して高める狙いだ。
対象業界と具体的なユースケース
両社は金融サービス、医療、通信、航空の各分野向けにソリューションを共同開発する。
TCSの英国拠点の生命保険・年金業務子会社「TCS Diligenta」は、約2,200万人の顧客を対象にClaudeを活用した顧客サービスと業務自動化に取り組む。デジタル学習プラットフォーム「TCS iON」では、AnthropicモデルのトレーニングおよびClaude Code関連の認定プログラムを提供する。
さらにTCSはClaude Codeエコシステムへの貢献も予定しており、保険金査定や融資アドバイザリー向けのツール開発が含まれる。
インド市場の重要性と業界動向
Anthropicはインドでの事業拡大を進めており、インドは同社にとって第2位の市場となっている。3,150億ドル規模とされるインドITサービス市場を背景に、フロンティアAI企業がインドITサービス企業との提携を通じてエンタープライズ向け販売網を強化する動きが加速している。
OpenAIもすでにInfosysおよびHCLTechと同様の提携を締結しており、Anthropicの今回の発表はこのトレンドに沿ったものだ。一方でTCS株は年初来34%下落、Infosys株も同31%下落しており、インドIT大手各社はAI活用による事業転換を急ぐ必要に迫られている。
出典:TechCrunch