OpenAIがトークン値下げを検討
OpenAIがAPIのトークン単価引き下げを検討していることが、Wall Street Journalの報道で判明した。同社はAnthropicも同様の値下げに踏み切るとみており、互いを意識した価格競争が水面下で進んでいる。
Anthropic台頭が競争を加速
こうした動きの背景には、Anthropicの急速な存在感の高まりがある。開発者向けコーディングツール「Claude Code」が広く普及し、AnthropicはOpenAIを企業評価額で初めて上回った。競合の成長が、OpenAIに価格面での対抗策を迫っている格好だ。
企業コストの急増が「深刻な問題」に
AIエージェントが企業業務に幅広く導入されるにつれ、API利用コストが大幅に上昇している。以前は月額200ドル程度に収まっていた負担が、現在は数千ドルから数万ドル規模に達するケースが生じており、あるビジネス関係者はコストが「深刻な問題になっている」と述べている。こうしたコスト増を受け、AI関連支出を絞り込む企業も現れ始めている。
料金体系の変化も影響している。エンタープライズ向けの課金モデルは定額制サブスクリプションから従量課金へと移行しており、利用量が増えるほど費用が積み上がる構造になっている。
IPO前の財務圧力が価格戦略に影を落とす
両社ともに数十億ドル規模の累積損失を抱えている点も見逃せない。Anthropicはすでにベールを明かした上でIPO書類を提出し、2026年中の上場を目指している。OpenAIは極秘でIPO書類を提出しており、早くとも2027年の上場を計画している。顧客獲得のための値下げは競争力強化に寄与する一方、収益改善という上場に向けた課題をさらに複雑にする可能性がある。
出典:The Decoder