着信の「文脈」をAIが先読みする
「保険の見積もりを依頼すると、1週間で20件もの営業電話がかかってくる。これは人間には対処しきれない」——Equal AIのKeshav Reddyはそう語る。同社のアプリはこの課題に正面から取り組む。着信があると、AIがまず応答して発信者の用件を確認し、ユーザーには電話に出る前に「なぜかかってきたか」を伝える仕組みだ。
アプリは通話の録音・文字起こし・要約に加え、AIがユーザーの代わりに定型返答を読み上げる機能も持つ。10言語以上に対応し、ヒンディー語と英語を混ぜて話す「コードミキシング」にも対応するなど、インドの多言語環境を強く意識した設計となっている。
独自プラットフォームで依存リスクを排除
Equal AIは自社アプリとして独立開発しており、サードパーティのプラットフォームへの依存を意図的に避けている。競合にはGoogle、Apple、Truecaller、Cloakedといった大手が名を連ねるが、同社は特定ニッチで高い実用性を示すことでユーザーの定着と利用領域の拡大を図る方針を示している。
2022年創業、事業ピボットを経て急成長
同社は2022年にKeshav Reddyが設立した。当初は金融サービス向けのデータ共有・KYC認証事業を手がけていたが、その後コンシューマー向けにピボット。昨年リリースしたAndroidアプリが急速に普及した。
今回のシリーズBはProsus VenturesとTomales Bay Capitalが主導し、Think InvestmentsやValiant Fundなども参加した。資金調達は3段階構造となっており、事前に設定したマイルストーン達成に応じてバリュエーションが変わる形式を採用している。
今後の展開
今後は既知番号のスクリーニング強化、プロアクティブなアクション機能、iOS版のリリース、有料プランの導入を計画している。インド国内の通話環境の複雑さに対応しながら、ユーザー基盤をさらに拡大できるかが焦点となる。
出典:TechCrunch