IPO初値は公募価格を11%上回る150ドル

SpaceXのS-1(上場申請書類)はSECに提出された330ページに及ぶ文書で、Nasdaqへの上場申請とともに公開された。公募価格の1株135ドルに対し、初値は150ドルと11%高で始まり、一時167ドルまで上昇した。マスク氏が保有するSpaceX株は約48億株で、株価が1株138ドルを超えた時点で同氏の純資産が1兆ドルの大台を突破した。現在世界に3,363人いる億万長者の中で、兆単位の資産を持つのはマスク氏が初めてとなる。

売上高187億ドル、一方で赤字と設備投資も膨らむ

2025年のSpaceXの売上高は186億7,000万ドルで、このうちStarlinkが110億ドル以上を占める。ただし同年の最終損益は49億ドルの赤字で、設備投資額は207億ドルと前年の112億ドルから大幅に増加した。上場で調達した資金の使途として「生命を多惑星に拡げ、宇宙に意識の光を届けるシステムの構築」がS-1に記されており、成長投資を継続する方針を示している。

xAIとの統合とデータセンタービジネス

S-1にはxAIが356回、Grokが243回、Teslaが87回言及されており、SpaceXがAI事業と密接に結びついていることが浮き彫りになった。xAIは最近SpaceXと事業統合し、売上高は22%増となったものの数十億ドル規模の損失を計上している。データセンター分野ではAnthropicに年間150億ドル、Googleに月額9億2,000万ドルで施設を賃貸している。一方、AI学習拠点「Colossus 1」と他の2拠点を10マイル以上の距離でつなぐ際のレイテンシ問題も申請書内で認められている。

宇宙へのAIサーバー展開と28.5兆ドルの市場規模主張

SpaceXは今後、AIサーバーを宇宙空間に展開する計画も明らかにしており、申請書で試作機の映像も公開した。同社が主張する総市場規模は28兆5,000億ドルで、これは米国GDPの24兆ドルを上回る数字だ。ただし、この数値はSpaceXによる独自試算であり、外部機関による検証は行われていない。

出典:The Verge

関連リンク