ロケットエンジンから創薬まで——Prometheusが描く「人工汎用エンジニア」
Prometheusは、物理的な製品の設計・開発を支援するAIツールの構築を目的に設立されたスタートアップです。同社のビジョンは「人工汎用エンジニア(artificial general engineer)」の実現であり、ロボット工学、医薬品設計、製造業など、複雑な物理デバイスの開発が求められる産業への応用を想定しています。ソフトウェア開発の自動化にとどまらず、現実の製品設計プロセスそのものに介入するツールを目指している点が特徴です。
「ロケットエンジンのような高度なデバイスを製造するあらゆる企業が、この種の技術から大きな恩恵を受けられる」とPrometheus側は説明しています。
共同CEOはVerilyの共同創業者・バジャジ——150名体制で始動
経営を率いるのはジェフ・ベゾスと、AlphabetのヘルスケアAI子会社・Verilyの共同創業者であるヴィク・バジャジの2名です。バジャジはVerilyの立ち上げに携わった後、Prometheusに共同CEOとして参画しています。従業員数は150名で、同社の存在は昨年11月にニューヨーク・タイムズが最初に報道し、今回の詳報でより具体的な事業規模と方向性が明らかになりました。
評価額410億ドル、資金調達は120億ドル規模
Prometheusは120億ドルの資金調達ラウンドを完了しており、評価額は410億ドルに達しています。設立初期のスタートアップとして大規模な資本を確保しており、物理製品設計向けのAI開発に本格的に取り組んでいる状況です。
Blue Originを代表例に——精密デバイス開発企業が主なターゲット
Prometheusが挙げる受益企業の代表例は、ベゾスが創業した宇宙企業Blue Originです。「Prometheusが構築するツールから恩恵を受けられる企業の完璧な例がBlue Originだ」とされており、ロケットエンジン開発のような高度な物理製品の設計・製造を手がける企業全般が潜在的な対象として位置づけられています。
出典:The Verge