Prometheusとは何をする会社か
Prometheusは「フィジカルAI」を専門とするスタートアップで、深層学習をロボティクスや製造業に応用することを事業の核に据えている。従業員数は現在150人と小規模ながら、目標は壮大だ。同社が掲げるのは「人工汎用エンジニア(artificial general engineer)」の実現であり、人間の発明プロセスそのものを大幅に加速するツール群を提供することをめざしている。
120億ドル調達の背景
最新ラウンドで調達した120億ドルは、前回ラウンドの62億ドルを大きく上回る規模だ。出資者にはJPモルガン・チェース、ゴールドマン・サックス、ブラックロックに加え、ベゾス氏個人の資金も含まれる。調達した資金の主な用途は、データ生成に必要な計算資源の購入とされている。同社によれば、取り組んでいる課題が極めて計算集約的であり、必要なデータを自前で作り出さなければならないことが、大規模な資金調達を必要とする理由だという。
「発明の加速」という哲学
Prometheusの思想的な背景には、発明こそが社会全体の富を生む原動力であるという考え方がある。6000年前に誰かが犂(すき)を発明したことで人々は豊かになり、後に蒸気機関が生まれてさらに豊かになった——という歴史観のもと、Prometheusはその「発明のループ」を劇的に短縮するプラットフォームを構築しようとしている。
ベゾス氏の役割と今後の注目点
著名な起業家であるベゾス氏が共同CEOとして経営に直接関与する点は、同社の信頼性と資金調達力を高める要因となっている。一方で、150人という現在の規模と410億ドルという評価額の間には大きな乖離があり、フィジカルAIという難易度の高い領域で期待に応えられるかどうかは今後の開発成果次第だ。
出典:Ars Technica