法案の概要
「JAWBONE法案」は、政府当局者がソーシャルメディア、AI、放送事業者に対してコンテンツの削除を違法に強要した場合、被害を受けた個人が当該当局者を相手取って損害賠償訴訟を起こせる権利を新たに創設する。また、政府とこれらの企業との間のやり取りに関する透明性要件も設ける。
ACLU(米国自由人権協会)、FIRE(個人の権利と表現のための財団)、コロンビア大学ナイト憲法修正第1条研究所といった団体が同法案を支持している。
超党派の背景——それぞれの「問題事例」
クルーズ議員は、バイデン政権がCISA(サイバーセキュリティ・インフラストラクチャセキュリティ庁)を利用し、ワクチン義務化や選挙不正への批判を「キャンセル」するよう大手テック企業に圧力をかけたと批判している。
ワイデン議員は「最も露骨な例はトランプ氏がケーブルテレビ局を、深夜トーク番組が気に入らないからと脅したことだが、ジョウボーニング(非公式の圧力行使)は党派を問わず、また新しい問題でもない」と述べ、こうした行為が政権を超えて繰り返されていることを指摘した。
ジミー・キンメルとFCC長官の事例
法案が実際に適用され得る事例として、コメディアンのジミー・キンメルが注目される。FCC(連邦通信委員会)のブレンダン・カー委員長は、チャーリー・カークに関するキンメルのジョークを受け、テレビ局の放送免許を問題視するような発言をしていた。クルーズ議員はこの発言を「まるで映画『グッドフェローズ』のよう」と表現している。カー委員長は自身の発言が脅しにあたることを否定しているが、この法案が成立すれば、キンメルのようなケースで関係者が当局者を提訴できる道が開かれる可能性がある。
最高裁の「空白」を埋める試み
連邦最高裁は以前、政府がSNSプラットフォームに圧力をかけたとされる訴訟において、原告が提訴する法的根拠を欠くとの判断を示した。今回の法案はその空白を立法で補う位置づけとなっている。
出典:The Verge