AI主権とは?TechBBQで欧州が議論した「誰がモデルを握るのか」問題を解説
8月27日に閉幕したコペンハーゲンのTechBBQで、欧州の投資家・創業者が繰り返し戻ってきた論点は「AIで何を作るか」ではなく「誰がAIを支配するか」でした。今年前半にAnthropicのMythosとFableが欧州域外で利用できなくなった一件が、借り物のAI基盤への依存を可視化しています。
8月27日に閉幕したコペンハーゲンのTechBBQで、欧州の投資家・創業者が繰り返し戻ってきた論点は「AIで何を作るか」ではなく「誰がAIを支配するか」でした。今年前半にAnthropicのMythosとFableが欧州域外で利用できなくなった一件が、借り物のAI基盤への依存を可視化しています。
かつて麻薬取引の街だったロンドンのキングスクロスが、サンフランシスコ・北京と並ぶAI集積地になりました。Knight Frankによれば同エリアの一等地賃料は3年で18%上昇し、通常オフィスの空室率はわずか0.9%。Anthropicは158,000平方フィートの新オフィスを構え、Dealroomの集計ではロンドンには約3,600社のAIスタートアップが存在します。
カナダのAIスタートアップCohereのRachad Alao氏はVB Transform 2026で、企業のAI主権はオープンモデルのダウンロードや社内ファイアウォールでは不十分で、GPU・クラウド基盤・モデルルーティング・検索・エージェント基盤まで全スタックを統制する必要があると述べました。
オーストリアのプレル国務長官が、Anthropicを欧州へ誘致するようEU委員のヴィルクネン氏に書簡で提案しました。米国が最先端AIモデル2種への外国人アクセスを制限したことを受けた動きですが、実現可能性は低いとみられています。
パリのVivatechで欧州のAI主権論が一気に加速しました。Anthropicの650億ドル調達が前年の欧英AIスタートアップ投資総額を上回るなか、マクロン仏大統領は「Choose France」で1000億ユーロ超のAIインフラ投資を引き出し、SoftBankも仏国内データセンターに750億ユーロを表明しています。
英国政府は月曜、海外製AIハードウェアへの依存を減らすため14.7億ドル規模の計画を発表しました。10億ドル超を国産AIスーパーコンピュータに、5.3億ドルをハードウェア調達に充て、うち2億ドルは推論専用チップに振り向けます。